血液検査のポイント

関節リウマチの診断においては、体内で起きている様々な変化や薬の副作用の有無、類似した病気との区別などを知るために診断基準のチェックに加えて、触診、エックス線検査、血液検査、尿検査、関節液検査などを行ないます。その中の一つである「血液検査」におけるポイントをご紹介したいと思います

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赤沈

代謝異常や組織の炎症があると赤血球の沈降速度が早くなり、関節リウマチの程度や治療の効果を見ます。

CRP

体内で炎症が起きたときに血液中に現れる特殊なたんぱく質で、他の膠原病や感染症にかかっている場合も陽性を示します。

白血球数

薬の副作用によって減少したり、他の感染症や悪性関節リウマチの疑いがある場合に増加することがあります。

赤血球数

病気の進行に伴って貧血症状が進むと値が減少します。

血色素

非ステロイド抗炎症剤の副作用で、胃潰瘍または十二指腸潰瘍による出血が起きていると値が下がります。

リウマチ因子(RA検査)

自分自身の成分を敵と見なして免疫異常を起こしてしまう抗体を調べます。

血清タンパク分画

関節リウマチになると、α2グロブリン、γグロブリンの増加が見られます。

GOTとGPT

薬の副作用で肝臓に障害が起きると数値が高くなります。

血清クレアチニン

薬の副作用で腎臓に障害が起きると数値が上昇します。

上記のポイントから、検査結果の意味を理解し、自分の病状がどのような状態なのかを知っておくことが大切です。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

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