関節リウマチと白血球除去療法

体中の関節に炎症が起きてしまい関節の骨が破壊され、そして変形し、日常生活に支障をきたしてしまう関節リウマチ。患った人にしかわからない、とてもつらい痛みに苦しめられる関節リウマチにも、画期的な薬が開発されています。

しかしそれらの薬も使用を続けているうちに効果が減少してきたり、副作用の影響で薬そのものが使えなかったりする人もいます。その場合に効果があると考えられているのが、白血球除去療法です。

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実際にそれくらいの効果があるのでしょうか。

白血球は本来異物を排除する働きを持っていますが、何らかの理由で自分の関節の滑膜を攻撃し、炎症を起こしてしまうのが関節リウマチです。この病気の進行に影響を及ぼす白血球を取り除き、病状を改善させるのが、白血球除去療法です。これは透析のように血液を一方の腕の静脈からいったん体外に取り出し、フイルターで白血球を取り除いた後、もう一方の腕の静脈に戻す治療です。それまで生物学的製剤が使えなかった人でも、白血球除去療法により入れ替わった血液のおかげで、生物学的製剤が使えるようになることもあります。しかし白血球は常にからだの中で作られているため、目立った副作用がないという利点がある反面、効果の持続が短く、効果がもって3ヶ月ほどとも言われています。

白血球除去療法は、一時的には有効と考えられますが、効果の持続性が認められない、また費用が高額(1回の治療で約15万円)などの理由から、この治療法が普及すると考えるのは難しいかもしれません。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

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