リウマチの運動療法

関節の機能を良い状態で維持するために運動は非常に大切です。人間の体は、動かさない箇所からどんどん弱っていきます。逆に動かすことにより関節や筋肉、骨などは機能や新陳代謝が正常に維持されるようになり強化されます。

関節リウマチの患者さんは、体を動かさずにいると、関節の働きがさらに低くなってしまい、体を動かすために必要な筋肉も減少し、骨が弱くなっていきます。動かないまま放置すると、やがて手足の関節や筋肉が固まってしまい動けなくなってきます。ですから防ぐために、関節の機能を維持する運動や、筋力を維持する運動がとても大切なのです。

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運動療法のポイントは、関節を大きく動かし、痛みを感じるくらい力を入れることです。これは関節の動く範囲を狭めないためです。また、反動をつけずにゆっくりと行ないます。筋力の強化のため、曲げ伸ばしの最後の動作で3~5秒間しっかり力を入れます。運動と運動の間には深呼吸をし、リラックスしてから次の運動に入ります。自分の病状に合わせて行なうことを忘れず、翌日に疲れを残さないことが大切です。最初は関節の痛みのために、ひとりでは十分に動かせませんが、理学療法士などの専門家に関節を痛めずに動かせる方法を指導してもらうとよいです。手指、足、肩、膝など、全身の関節を動かすように組みたてられたリウマチ体操を、家事や仕事の合間に行なう習慣をつけるとよいでしょう。一度にすべての体操ができなくても、手指の運動、膝や足の運動、など、機会を見つけて生活に取り入れて、毎日続けることが大切です。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

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