抗リウマチ薬について

関節リウマチに使われる薬の種類は大きく分けて【抗リウマチ薬】【非ステロイド抗炎症薬】【ステロイド薬】の三種類になります。病気の発症と免疫の関係について解明され、関節リウマチは自己免疫疾患と考えられるようになり、今では免疫に働きかける「抗リウマチ薬」を早期から使用するようになっています。

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「抗リウマチ薬」は、免疫に働きかけて関節の炎症を抑え、病気の進行を抑えることができる薬です。しかし、痛みを鎮める働きや、即効的に炎症を抑える働きはありません。この薬の効果は、服用し始めてから普通2~3ヶ月後にあらわれることが多いです。効果は検査によって赤沈やCRPの値にあらわれ、リウマチ因子にも改善がみられます。一般的にゆっくりと効果があらわれる薬ですが、いったん効果が出てくると、長期間にわたって持続します。そのため、関節リウマチの炎症が起きず「寛解(関節炎症が治ったように見える状態」にすることができます。これは種々の薬の組み合わせの効果によるもので、実際の治療では、関節炎の再発と新たな発症に備えて、効果のあった抗リウマチ薬の服用を続けることになります。

「抗リウマチ薬」には、その働きによって免疫調整剤と免疫抑制剤がありますが、現在もっとも注目されているものに生物学的製剤があります。これは、特定の物質だけに働きかける抗体を作って体内に注射し、炎症を引き起こす免疫反応だけを制御しようというものです。この薬は日本でも認可され使用されているもの、臨床試験が行なわれているものがあり、期待が持たれています。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

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