ステロイド薬について

抗炎症作用や免疫抑制の作用があるステロイド薬は、劇的に痛みを抑えてくれる効果があります。一方で大量に使用したり、長期間にわたって使い続けてしまうと、重い副作用が出てしまうことがわかっています。さらに薬を急に中止してしまうと、リバウンドといって症状を悪化させてしまうことがあります。ですから関節リウマチの患者さんには、重い全身症状(血管炎や胸膜炎)がある場合に限って、ステロイド薬が使われることが一般的です。

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しかし最近では、抗リウマチ薬を使い始めたときに、その効果がまだ出てこない間の炎症を抑えるために、少量のステロイド薬を短期間使うこともあります。また、冠婚葬祭などで一時的に痛みを抑える必要があるときにもお医者さんに相談すると処方されることもあります。

副作用としてよく知られているのが、顔面が丸くむくむムーンフェイスですが、そのほか肥満や食欲不振、不眠、だるさなど、副作用と気付きにくい症状もあります。糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化、血管炎、骨粗しょう症、白内障、緑内障、ステロイド潰瘍のような重い副作用が起こることもあります。これらの副作用は患者さんの誰にでも必ず起こるわけではありませんが、初期に自覚症状がほとんどないため、体重、血圧、血糖、コレステロールなどの定期検査を行なって早期発見に努める必要があります。

ステロイド薬は効果が確実ですが、頼り続けるとこのように重い副作用が出ますので、お医者さんに指示された服用法を必ず守ることが大切です。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

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