関節リウマチの診断基準

関節リウマチに限ぎったことではなく、関節の痛みを伴う病気は多く存在します。ですから関節リウマチを診断する場合には以下のような基準(アメリカリウマチ学会による)が設けられています。起床時や腫れ具合などここでは関節リウマチの診断基準について詳しく説明したいと思います。

スポンサードリンク

●起床時に関節のこわばりがある

●3箇所以上の関節に腫れがある

●手首や手指の関節が腫れている

●関節の腫れが左右対称にみられる

●手のエックス線検査で異常がみられる

●皮下にしこりがある

●リウマトイド因子が陽性である

以上のうち、症状に照らして4項目以上あてはまると、関節リウマチと診断されます。

ここにあるリウマトイド因子が陽性、ということはつまり血液検査によるリウマチ反応が陽性、ということになります。「リウマチ反応が出た」という言葉に敏感になってしまう人もいるかと思いますが、健康な人や、関節リウマチ以外の病気を持った人に陽性反応が出ることもあります。逆に、関節リウマチ患者でも10パーセント程の人は陽性にならないこともあります。リウマチ反応が陽性でも、即「リウマチである」というわけではありません。診断の際に大事なのは、あらわれている症状です。朝起きた時に手を広げようとしたらこわばった、肘の外側や後頭部、膝の前部などの皮膚の下に痛みのない小さなしこりがある、などの具体的な症状です。上記7項目のうち、血液検査やエックス線検査結果以外の症状は、家庭での自己チェックもできますので、思い当たる症状があれば受診の際にお医者さんに伝えてください。

リウマチとは

多くの方が「リウマチ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。しかし若い方の中には「お年寄りがかかる神経痛」と考えているかたもいるようで、リウマチという病気をきちんと理解されていないのが実状のようです。たしかに原因がわからなかったために体中の関節や、関節周囲の骨、筋肉などが痛んだり機能に障害などが起こる病気をすべて漠然とリウマチと呼ばれてきました。

リウマチは正しくはリウマチ性疾患と言います。リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」を筆頭に、「全身性エリテマトーデス」「変形性関節症」「痛風」など、様々な病気が含まれています。リウマチ性疾患の症状には共通して関節や関節周囲の痛みがありますが、痛みを起こす原因は病気によって様々であることがわかってきています。現在わかっている原因としては免疫の異常、細菌やウィルス感染、代謝の異常、外傷や加齢、ストレスなどの心因性などが挙げられます。関節リウマチにおいては、血液検査の結果により、リウマトイド因子と呼ばれる血液中から異常なタンパク質が発見され、免疫の異常が原因であると考えられるようになりました。

リウマチの語源は実はギリシア語の「リューマ(流れ)」です。脳から悪い液が流れ出し、関節にたまり関節の痛みが起こると定義づけされていたようです。「リウマチ」という全身にかかわる病いは人類の歴史とともに古くから存在し、今もわたしたちを悩ませているのですね。当サイトではリウマチの原因と症状。特に関節リウマチについて紹介していこうと思います。

スポンサードリンク